
ニキビは治ったはずなのに、赤みや跡だけがなかなか消えない。
そんな状態が続くと、「もうこのままなのでは?」と不安になる方も少なくありません。
これまでスキンケアを見直したり、皮膚科を受診したりと、できることを試してきた方ほど、結果が出ない時間が長く感じてしまうものです。
ニキビ跡が長引くのには、きちんと理由があります。
それは、肌の表面だけではなく、皮膚の中で起きている変化が関係しているからなんです。
この記事では、ニキビ跡がなぜ長引きやすいのかを整理しながら、焦らず向き合うための考え方をお伝えします。
※本記事では、ニキビが治ったあとに残る赤みや色素沈着、凹凸などをまとめて「ニキビ跡」と呼びます。
ニキビ跡が「長引く状態」とはどんなケース?
もう半年以上経つのに、ニキビ跡が変わらない気がするー(泣)…これって長引いてる?
キャッ♡ミーコ…かわいそう…でもそう感じる人は多いにゃ~。
ちゃみ~。でしょーー!なんであたしのはしつこいんだろ…
ミーコちゃん。それは大変ですね。でも、長引いているのは期間だけでは判断しにくいんですよ。
見た目の残り方や種類によって、変化の感じ方が違うことがあるので、まずは整理してみましょうね!☆
ニキビ(尋常性痤瘡)は、アクネ菌の増殖や皮脂分泌の影響などによって、毛穴の中で炎症が起こる皮膚の病気です。
では、ニキビ跡が「長引く状態」とはどんなケースなのでしょうか?
それはいわゆる、長引きやすい=自然に元に戻りにくい状態。
・数か月〜年単位で見た目がほとんど変わらない
・スキンケアだけでは改善しにくい
・時間が経ってもでこぼこが残る etc
これは「一時的な跡」ではなく「瘢痕」になっている状態なんです。
では、瘢痕が発生しうる経過の定義をお話ししますね。
初期症状では、白ニキビ・黒ニキビ(コメド)となって皮膚に現れます。
そこから炎症が進むと、毛包が破壊され硬く膨れたり、しこりになったりすることがあります。
このように炎症が強く、毛穴周りの組織がダメージを受けて広がった場合には、跡(瘢痕)が残ってしまうケースもあるんです。
「尋常性痤瘡・酒さ治療ガイドライン2023」では、炎症性病変※1に対して外用薬などを使って治療することが推奨されています。
そのため、軽い症状であっても早い段階から、治療を開始していくことが重要と言われています。
※1 身体が刺激や感染に対する防御反応として起こす「炎症」によって生じる異常な組織や状態のこと
参考文献:肌トラブル大全 小林智子 WAVE出版
ニキビ跡の種類を整理
改めておさらいをします。
ここでは、ニキビ跡の種類を整理していきますね。
ニキビ跡の種類
| 見た目 | 医学的な呼び方 |
| 赤みが残る | 炎症後紅斑 |
| 茶色っぽいシミのような見た目 | 炎症後色素沈着 |
| 凹みの伴うでこぼこ・クレーター | 萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん) |
| 盛り上がり・しこり | 肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん) |
ニキビが治ったあとに残る変化は、まとめて「ニキビ跡」と呼ばれることが多いのですが、医学的にはいくつかの種類に分けられます。
赤みが残るタイプや茶色っぽくなる色素沈着は、皮膚の炎症が原因で起こる一時的な変化であり、長引く可能性も。
一方、皮膚がでこぼこする・ぼこっと膨らむタイプは「瘢痕」と呼ばれいて、皮膚構造そのものが変化した状態を指します。
ニキビ跡は炎症後の回復過程で、これらの見た目に変化が残ることがありますが、ここでは仕組みの詳細には触れません。
タイプ別に整理する「期待できること・難しいこと」
前項で4つの医学的呼び名の状態を整理しましたが、これらのタイプ別から「期待できること・難しいこと」を考えていきます。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
赤みが残るニキビ跡(炎症後紅斑)
■期待できること
赤みが残るタイプのニキビ跡は、時間の経過とともに少しずつ薄くなっていくことが多い状態です。
肌の表面が平らであれば、適切なスキンケアや紫外線対策を続けることで、肌をすこやかに保ちます。
■難しいこと
一方で、炎症が長引いた場合や、刺激を繰り返してしまうと、赤みがなかなか引かないケースもあります。
短期間で完全に消すことは難しく、ある程度の時間が必要です。
茶色っぽいニキビ跡(炎症後色素沈着)
■期待できること
色素沈着によるニキビ跡は、肌のターンオーバーに伴って、数か月から半年ほどかけて薄くなっていくことがあります。
日焼けを避ける、肌への刺激を減らす等の対策で、原因となるメラニン生成の抑制予防が期待できます。
■難しいこと
紫外線を浴びたり、意図せず肌との摩擦を繰り返したりすると、色が濃くなり長引く原因になります。
また、すぐに消えるものではないため、即効性を期待するのは難しいです。
凹み・クレーター状のニキビ跡(萎縮性瘢痕)
■期待できること
萎縮性瘢痕は凹みが浅い場合、肌のハリが回復するにつれて、見た目がやや目立ちにくくなることがあります。
特に、炎症が落ち着いた直後の段階では、肌の回復に伴って印象が変わるケースも。
■難しいこと
クレーター状のニキビ跡は皮膚の奥がダメージを受けている状態のため、自然に元通りになることは難しいと考えられています。
スキンケアだけで改善するのは難しく、状態によっては、皮膚科など専門的な視点での対応が必要です。
盛り上がったニキビ跡(肥厚性瘢痕)
■期待できること
肥厚性瘢痕は、時間の経過とともに硬さや赤みが落ち着く場合もあります。
症状に応じては、炎症を抑える治療が行われています。
継続的に治療を続けることで、硬くなった膨らみが徐々にやわらかくなることが期待されます。
■難しいこと
ただし、盛り上がり自体が自然に消えることは少なく、自己判断でのケアで解決するには難しいケースが多いです。
刺激を与えると悪化することもあるため、自己判断せずに専門機関を受診するなど、早めに対処をしましょう。
これまで試した努力は間違いだったの?
この記事を読まれている方は、ニキビのことを調べたり、皮膚科受診で治療を行っていたり、すでに自分から行動してこられた方だと思います。
それだけあなたが、”ニキビやニキビ跡に真剣に向き合ってきた”という証拠ですよね。
ニキビは特に顔にできる症状のため、見た目の変化が気になりやすい症状です。
日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡・酒さ治療ガイドライン2023」には、痤瘡で悩む方の生活の質(QOL)は低下していて、心理的な負担が大きいことが指摘されているんです。
さらに、ニキビ跡が長引くと見た目の悩みが続き、心身ともに疲れてしまう方も少なくありません。
その中で「ここまで色々試してきたのに、意味がなかったの?…」と感じてしまうのは、決して不自然なことでもありません。
そして、はっきり言えることは、あなたが行ってきた努力は決して間違いではないということ。
ただニキビやニキビ跡にはいくつかのタイプがあり、状態によって必要なケアや考え方が異なります。
それは努力が足りなかったのではなく、今の状態と対処法が、少し噛み合っていなかっただけなのかもしれません。
焦らずに向き合う考え方

ニキビ跡はできてから、すぐに消えるものではありません。
炎症の名残や皮膚の修復過程が関係しているため、状態が落ち着くまでには時間がかかります。
特に、赤みや盛り上がりといった変化は、皮膚の中で起きている反応の結果として現れるものです。
そのため、短期間での大きな変化を期待しすぎると、「何をやってもダメだ」と感じやすくなってしまいます。
焦りが強くなれば、本来は様子を見るべき状態でも、情報に振り回されて悩みを抱え込んでしまうことにもなりかねません。
その結果、必要以上にケアを重ねてしまい、かえって遠回りになってしまうケースも少なくないです。
これは決して本人の意志が弱いからではなく、それだけ悩みが深いということの表れです。
大切なのは「今すぐ消すこと」ではなく、今の状態を正しく理解しながら、時間のかかる変化と向き合うこと。
焦らずに考え方を整えることで、次に取るべき選択も見えやすくなります!☆
まとめ
赤みや跡だけが消えずに長引くと、どうしても不安な気持ちになってしまいますよね。
ケアの見直しや専門機関を受診するなど、試行錯誤しても状態の変化がないと焦りが出るのは自然なことです。
様々な情報がある中で、自分に合うものがわからず情報に振り回されてしまう前に、今の状態を正しく理解しながら、時間のかかる変化と向き合うことが大切です。
あなたが決して間違っているわけではありません。
今の状態によって必要なケアや考え方が異なるので、焦らず考え方を整理することで、本来取るべき選択も見えてきます。