化粧品を使っていると、「この美容成分って、食べ物からも摂れたりするのかな?」と気になることがあります。
なかでも、乾燥ケアの定番として知られる「セラミド」は、食品にも含まれているという話を耳にすることも。
とはいえ、一口にセラミドと言っても種類が分かれているし、化粧品に使われている「ヒト型セラミド」と、食品に含まれるものは少し性質が異なります。
この記事では、食品でどこまでセラミドを補えるのか、そして摂りすぎたときの肌への影響まで、やさしく整理していきます。
セラミドは食品で補える?
結論:セラミドは食品から直接補えるわけではありません。
ヒト型セラミドは、化粧品で取り入れるのが最も一般的です。
しかし、人の肌に存在するセラミドとほぼ同じ構造を持つように設計された成分であり、食品に含まれるものとは性質が異なります。
そのため、ヒト型は食品から直接補うことはできません。
一方で、食品に含まれるセラミドには、植物由来や動物由来のものが中心。
これらが摂取されると体内で分解・再合成されるので、ヒト型セラミドのようにそのまま補われるわけではありません。
現時点では、食品からの摂取による効果を過度に期待するというよりも、あくまで食事の中で無理なく取り入れるものとして考えるのが、現実的ではないかと個人的に感じています。
そのため、食品から摂取するセラミドは、補助的に取り入れるものなんだなという位置づけで考えておくといいでしょう。
もともと皮膚に存在するセラミドって何?
正確には”スフィンゴ脂質”という種類の脂質です。
セラミドは様々な種類が存在していて、バリア機能に特化したもの、肌荒れを防ぐものなど得意な役割に違いがあります。
セラミドは肌の角質層にあり、細胞同士をくっつける役割のある”角質細胞間脂質”の約50%を占めています。
角質層では
- セラミド
- コレステロール
- 遊離脂肪酸
この3つが集まってラメラ構造※1を形成しています。
この構造は、肌のうるおいやバリア機能の本体ともいえる、いわば土台となるものです。
※1 脂分が水分を両側からサンドした構造のこと。バリア機能を支える基盤となるもの
セラミドを含む食品は?

食品から摂取できるセラミドは、グルコシルセラミドと呼ばれる植物由来の成分なんです。
その一方で、卵やお肉などの動物性食品にも、スフィンゴミエリンなどのセラミドに関連する脂質は含まれていますが、これらは体内で分解されて再合成されます。
そのため、肌のセラミドを直接補う供給源になるわけではありません。
一般的に「食品からセラミドを摂る」という場合は、植物由来のグルコシルセラミドを指すことが多いとされています。
ここでは、食物性セラミドを含む食品として整理をすると
セラミドを含む食品は、特別なものではなくて、私たちが日常的に食べている食品にも含まれています。例えば、白米や玄米、小麦製品(パン・麺類)、こんにゃく、大豆製品(豆腐・納豆)などが代表的です。
参考文献:日本生化学会誌「食品中のスフィンゴ脂質の吸収と機能」
つまり、セラミドを含む食品とは、主に植物由来のグルコシルセラミドを含む、穀類や芋類などの食品を指していることがわかります。
これまでの説明をふまえると、食品に含まれるのは、肌がセラミドを作るときのいわば“材料”になる脂質。
化粧品のヒト型セラミドは、肌にもともとあるセラミドと同じ“完成されたもの”を直接補う成分と言えます。
食品からセラミドを摂りすぎた場合の肌への影響は?
結論から言うと、ヒト型セラミドを摂りすぎたことによる肌への影響は、十分な研究報告は確認されていません。
これは、ヒト型セラミドは食品にもサプリにも含まれる成分でなく、経口摂取する前提としたものではないからです。
ですから、摂りすぎの心配以前にそもそも食品から摂ることができないため、過剰摂取が問題となるケースが想定されにくいです。
その一方で、植物由来・動物由来のものがありますが、いずれも体内で分解・再合成されるため、ヒト型セラミドのようにそのまま肌に作用するものではありません。
そのため、セラミドとして過剰摂取による肌への直接的な悪影響は、基本的に考えにくいとされます。
現時点では、食物性セラミドの摂り過ぎによる肌トラブルの報告も確認されておらず、通常の食事の範囲であれば過度に心配する必要はないと言えます。
サプリでセラミドを補うことはできる?
ヒト型は食品で摂取することはできないし、食品でバランスよく摂るのも忙しい現代では難しい側面もありますよね。
そこで、より効率的にセラミドを補いたい場合は、サプリから摂取するという選択肢もあります。
サプリに使われるセラミドは、米や小麦などから抽出された植物性のものが主流です。
これらは食品由来の成分を効率よく摂取できるように設計されていて、日常の食事を補う目的で利用されています。
また、動物性のセラミド関連成分やヒト型セラミドは食品にも存在せず、一般的にサプリメントとして直接補うことを目的とした成分ではないです。
現在では、機能性表示食品・栄養補助食品として、セラミド配合のサプリメントが販売されています。
中には、肌の潤いを保ったり、乾燥を防ぐサポートをするよう機能が報告されているサプリもあるんですよ。
ただし、あくまでサプリメントは、栄養補助を目的としたものであって、体内でのセラミド生成をサポートする位置づけで活用するのが一般的です。
まとめ
セラミドは肌のうるおいやバリア機能に関わる重要な成分ですが、ヒト型・植物由来・動物由来いずれの場合も、食品からそのまま補えるものではありません。
食品に含まれるセラミドについては、摂取できます。
しかし、体内で分解・再合成されるため、直接的に肌のセラミドとして働くものではないと考えられています。
そのため、食品からの摂取で大きな変化を期待するのではなく、あくまで日常の食事の中で無理なく取り入れるものとして捉えることが大切。
セラミドはスキンケアで外側から補うことを基本にしながら、食事は補助的に取り入れていく、というバランスが現実的な考え方と言えますね!☆