「肌がカサつくのに、時間が経つとすごくテカる」そんな違和感を感じたことはありませんか?
それは単なる混合肌ではなく、肌の内側が乾いている“インナードライ”かもしれません。
見た目は皮脂が多いのに、角質層の水分が不足しているため、間違ったスキンケアを続けると悪化しやすいのが特徴です。
この記事では、インナードライの基本からややこしい混合肌との違い、タイプ別の基本的なスキンケア方法まで丁寧に解説しています。
ぜひ、悩んでいる方の参考になれば嬉しいです!☆
インナードライとは?
まずインナードライとは「医学的な正式用語ではなく、美容業界で使われる用語のこと」です。
一般的に説明される肌の症状は、肌の内側は乾燥しているのに、表面は皮脂が過剰に分泌されてべたつく状態を指します。
正直、わかりにくいですよね?
そこで、皮膚科学の情報をもとに調べてみると、インナードライは“肌の水分が外に逃げやすい状態”として考えるとわかりやすいです。
その代表的な例として出てくるのが「経皮水分蒸散量(TEWL)」です。
これは何かというと、肌からどれくらい水分が蒸発しているかを示す指標です。
このTEWLが高い状態は、肌のうるおいが保ちにくい状態とされていて、一般的にインナードライと呼ばれる状態に近いと考えられています。
インナードライとは、こうした肌状態をわかりやすく表現した言葉とも考えられますね。
インナードライの原因とは?

ここでは、インナードライの状態となる原因を見ていきましょう。
■洗いすぎ・クレンジングの影響
クレンジングの影響や洗いすぎると、必要な皮脂まで落ちて皮膚に影響を与える外的要因を引き起こします。低刺激のものや保湿を補う成分が配合されたクレンジングでインナードライ対策を。
■皮脂抑制の過剰な皮脂ケアの影響
皮脂を抑えようとして洗顔の回数を増やしたり、あぶらとり紙を頻繁に使うと、必要な皮脂まで取り除いてしまうことがあります。その結果、肌のバリア機能が低下し、水分が失われやすくなるため、乾燥を補おうとして皮脂が過剰に分泌される悪循環に陥る可能性があります。
■皮脂疾患の可能性
スキンケアを見直しても乾燥やベタつきが改善しない場合、皮膚のトラブルが関係している可能性も考えられます。かゆみや赤み、炎症などがある場合は、自己判断でケアを続けるのではなく、早めに専門の医療機関で相談することが大切です。
■肌の水分が奪われやすい状態(バリア機能の低下)
バリア機能の低下は乾燥を招きやすいため、エモリエント成分の化粧水でケアしたあと、乳液などで潤いをしっかり覆うことが大切です。
■生まれつき皮脂が過剰分泌しやすい
生まれつき皮脂が多く出やすい肌質の人だと、水分不足で乾燥状態が続きインナードライと似た症状となることも。また、不規則な生活でターンオーバーが乱れると、皮脂が過剰に出て肌トラブルになりやすくなるため、生活習慣の見直しも重要となります
■偏った食生活による栄養バランスの崩れ
栄養バランスが崩れると、肌の水分保持が乱れやすいです。健やかな肌を保つビタミンCやたんぱく質など、必要な栄養素の摂取とバランスの良い食事を心がけることが大切。特に、野菜が不足しやすいので主食にサラダを追加するなど工夫しましょう。
インナードライは、日々のスキンケアや生活習慣の積み重ねによって引き起こされることが多いです。
原因を正しく理解することで、肌の状態を整えていきましょう。
ややこしい!?混合肌との違い
インナードライは、顔全体の内側が乾いているため、どの部分でも乾燥と肌のテカリが同時に起きる状態。
頬もTゾーンも時間がたつとベタつくので、違和感に気づきやすいです。
その一方、混合肌は「乾燥する部分」と「脂っぽい部分」がはっきり分かれていて、頬はずっとカサカサ、Tゾーンだけベタつくのが特徴と言えます。
よく混合肌と比較されて混同されやすいけれど、どの部分でもベタつくか、一部がベタつくかで見分ることはできます。
美容成分がインナードライを誘発する可能性はある?
インナードライを誘発する直接的な成分については、論文で発表はされていません。
そのため、医学的にはインナードライを誘発する成分を断定することはできません。
ただし、インナードライに関与する成分を「バリア機能を低下させる→水分保持が難しくなる」という可能性の視点で考えてみると、避けたほうが望ましい成分はあります。
誤解がないよう注意したいのは、日本において配合されている美容成分は、安全性が確保されたものが使用されています。
そのため、成分そのものが原因ではなくて、使い方や頻度によっては要因の一つにもなりえるものとして進めていきます。
気になる成分には
・アルコール
・AHA(フルーツ酸)
・パラベン(防腐剤)
といったものが考えられます。
理由も含め、一つずつ解説します。
アルコール
主にエタノール(エチルアルコール)のことを指しますが、インナードライにつながる可能性があると言えます。
その要因となる流れは次のようなケース。
揮発※1するときに水分も一緒に奪う
↓
肌の水分量が低下
↓
乾燥しやすくなる
↓
バリア機能が乱れ、水分が保持できなくなる
↓
皮脂が過剰分泌。インナードライの状態へ
このような影響が考えられ、特に成分表の上位にエタノールが記載されている場合は、配合量が多い可能性があり注意が必要です。
※1 揮発とは、液体が蒸発して空気中に逃げることを指します。アルコールは揮発しやすく、蒸発する際に肌の水分も一緒に奪いやすいため、乾燥につながる可能性があります。
AHA(フルーツ酸)
AHA(フルーツ酸)は古い角質をやわらかくして取り除く成分で、肌を整える目的で使われます。
ただし、頻繁に使いすぎると必要な角質まで除去してしまい、バリア機能が低下することがあります。
その結果、水分が逃げやすくなり、乾燥と皮脂の過剰分泌を招いて、インナードライにつながる可能性があるのです。
パラベン(防腐剤)
化粧品の品質を長期に保つ上では欠かせない成分であり、よく耳にする成分でしょう。
通常は化粧品の処方に合わせて適切な量で配合されていますが、乾燥肌の人にとっては軽い刺激になる場合があります。
ただし、通常の量では刺激にはならないので、多くの人にとってはそこまで心配することではありません。
もし、刺激の影響を受けやすい人であれば、バリア機能の乱れから乾燥しやすくなる恐れがあります。
その結果、水分が逃げやすくなり、インナードライのような状態に陥る可能性は十分あり得るでしょう。
あなたはインナードライ?セルフチェックの基本

インナードライとは、肌表面は皮脂が多く出るのに、角質層の水分が不足している状態を指します。
その状態を基準に判断すれば、混合肌とは違う違和感を感じるので、自分で判断することはできるでしょう。
ただ、混合肌の状態とほとんど同じでしょという意見もあるため、自分で判断に迷うケースもあると思います。
ここでは、自分でもできるインナードライのサインを見逃さないセルフチェックを紹介しますね。
■洗顔後につっぱる
洗顔後すぐに肌がつっぱる場合、必要な皮脂まで落としすぎている可能性があります。肌のバリア機能が低下し、水分を удержできなくなることで乾燥が進みやすく、インナードライのサインと考えられます。
■カサカサしているのに皮脂でべたつきが続く
肌表面はカサついているのに、時間が経つとベタつく場合は要注意です。水分不足を補おうとして皮脂が過剰に分泌されている状態で、インナードライ特有のアンバランスな肌状態といえます。
■化粧をするとテカテカする
化粧後すぐ、または時間が経つとテカリが目立つ場合もインナードライの可能性があります。肌内部の水分不足を補うために皮脂が過剰に分泌され、メイク崩れやテカリにつながっていると考えられます。
ひとつでも当てはまる場合は、肌の内側が乾いているインナードライの可能性があります。
間違ったスキンケアを続けると状況を困難にすることもあるので、早めに正しいケアをしましょう。
インナードライになった場合の対策やスキンケア
インナードライといっても、人によって肌タイプは異なります。
肌タイプごとのケア方法や対策を知っておくと、皮脂を落とし過ぎたりバリア機能を低下させるような誤ったケアを回避できます。
皮膚疾患の場合は、専門医療で診察を受けることが望ましいですが、ここでは一般的なインナードライのスキンケア方法を確認していきますね。
■インナードライ(脂性肌)
皮脂、水分ともに多い状態の脂性肌。
この場合、皮脂を取り除こうとして洗浄力の強い洗顔料を使ったり、過度な皮脂ケアを行いがちです。
しかし、このようなケアは、肌に必要な皮脂まで奪ってしまい、かえって乾燥やバリア機能の低下を招く原因になります。
状態を悪化させないために余分な皮脂だけを落とせるよう、摩擦のダメージを避けることが大切。
化粧水はアルコールフリーを選び、水分補給を重視します。
仕上げにはオイル成分が少なめの乳液でフタをして、乾燥を防ぎましょう。
■インナードライ(混合肌)
Tゾーンはベタつき、頬や口元は乾燥する混合肌タイプは、部位ごとのケアが重要になります。
化粧水は顔全体になじませたあと、乾燥しやすい部分に重ねづけを行います。
乳液やクリームは頬中心に使い、Tゾーンには薄く伸ばす程度で状態をみながら、使う量を調整しましょう。
アルコールの配合で強くさっぱりするタイプは、乾燥を招きやすいため避けると安心です。
■インナードライ(チキンスキン)
チキンスキンとは、二の腕や頬などに見られる“鳥肌のようなザラザラ、ブツブツした状態を指します。
医学的には毛孔性角化症/毛孔性苔癬と呼ばれます。
このタイプは角質が乾いて硬くなるため、水分系の成分(ヒアルロン酸やヒト型セラミド)で角質を柔らかくするようにケア。
せっかく保湿しても水分が蒸発しやすいタイプで、スクワランやホホバオイルの軽めの油分の化粧水を使って水分を逃がさないように意識しましょう。
角質がさらに傷つく恐れのあるスクラブ・ゴシゴシ洗いは逆効果なので注意。
まとめ
肌の内側は乾燥しているのに、表面はべたつくインナードライに悩まされる女性は多いです。
保湿をしても逆効果になってよりテカリやすくなる、乾燥がより進んでつっぱった状態が長引くなど、人によって様々で対策も難しい肌トラブルのひとつです。
この記事で解説したタイプごとの対策やスキンケアは、基本的な方法です。
もし、症状が長引いてしまう場合、インナードライではなく、皮膚疾患の可能性も考えられます。
その場合は、皮膚専門家のいる医療機関の受診が望ましいです。
発信されている情報量は多いので、自分に合ったケア方法を見つけるだけでも難しいですよね。
しかし、基本は皮脂を落とし過ぎず肌に水分をしっかり与えて、バリア機能を低下させないことが大切です。
まずは自分の肌タイプや原因を正しく理解し、自分に合ったスキンケアを取り入れていきましょう。